『悲しくも切ない17歳の完全犯罪』【青の炎 レビュー&感想】

 

『ゆらゆらとその炎は燃え上がる(=゚ω゚)ノ』

 

黒い家】【新世界より】【悪の教典】で知られる

 

貴志祐介さん作で、

 

2003年に二宮和也さん主演で映画化された、

 

【青の炎】

 

今回はこのレビュー記事を書いていきます。

 

たくと
貴志祐介さんの作品はどれも面白い!

 

※本記事では小説で最大限に楽しめる様に、極力ネタバレをせずにレビューしていきますのでご理解ください。

 

本記事の内容
  • 青の炎 貴志祐介
  • 赤い炎
  • 青の炎
  • 感想

 

この様な人が書いています
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    青の炎 貴志祐介

     

    青の炎 (角川文庫)

     
    【著】貴志祐介
     
    【出版】角川文庫
     

    あらすじ

    櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。
    引用;2003年 角川文庫 貴志祐介 青の炎 背表紙より
     

    赤い炎

     

    主人公は高校2年生の
    櫛森秀一(くしもり しゅういち)
    以下「秀一」とする。
     
    毎朝、学校に愛車のロードレーサーで通学している。
    自転車通学は中学生の頃から続けており、大げさに言うと愛車とは自車一体の様な境地でいる。
     
    学校でも、仲の良い友達がいて楽しい学生生活を送っている。
     
    櫛森家は本来3人暮らし。
    女でひとつで育ててくれた優しい母の友子、明るい妹の遥香と暮らしている。
     
    しかし、
    いま櫛森家の喉元には突き刺さったトゲがある。
     
    それが10年前に突如家に現れた以前の養父
    曾根 隆司(そね りゅうじ)】の存在である。
    以下「曽根」とする。
    曽根は友子の再婚相手で、表向きは優しそうな人柄だったが、次第に本性を見せ始め、今では櫛森家に居座り横暴な態度をとっている。
      
    曽根が姿を見せるだけで平穏な一家だんらんの空気が破壊され、秀一を含め家族全員がやり場のない気持ちを我慢するしかない状態でいた。
     
    勝手に居座り、櫛森家の食事や金を奪い、暴言や暴力などの横暴な態度に秀一は激しい怒りと共に、凶暴な衝動が真っ赤な炎のように燃えさかっていた。
     
    秀一は1人考える。
     
    どうすれば1番良いのか?
     
    どうすれば家族を守れるのか?
     

    青の炎

     
    曽根は秀一が幼い頃に、秀一に対して暴力をふるったことがあった。
     
    そのことがきっかけで秀一は曽根に対して激しい憎しみの感情を抱いていた。
     
    曽根は友子や、秀一だけでなく、妹の遥香に対しても手を出そうとする。
     
    そのことに激怒した秀一は玉砕覚悟で曽根に挑もうとしたところを、母の友子に止められる。
     
    この様な一連の出来事から秀一は、弁護士に曽根に家から出ていく様依頼する。
     
    しかし、
    曽根の一方的な暴言の前に、弁護士はなすすべなく、話し合いはものの数分で終わってしまう。
     
    その後、
    友子が遥香の為に積み立てていたお金を、曽根がギャンブルで使い果たしたことを知る。
     
    曽根の部屋に行こうと向かっていた時のこと、母親の寝室から信じられない音声が聞こえ、秀一は雷に撃たれたかの様に全身を硬直させた。
     
    怒りと恥辱に足が震え、目の前が赤く染まる。
     
    生まれて初めて経験する、血液が沸騰しそうな激怒に襲われる秀一。
     
    母は自分達家族を守る為に、今までにも曽根に従っていた事実を目の当たりにし、本当に守らなければいけないのは母の方だったと気づき、自責の年に心を苛まれる。
     
    曽根が生きて生き続ける限り、周囲に害毒を垂れ流し続ける。
     
    あの男の人生など『強制終了』させられて当然だと疑う余地はなかった。
     
    秀一の静かな激怒がひたひたと心を満たしていく。
     
    それは今までの真っ赤な炎とは異なり、鮮やかなブルーの炎だった。
     
    青の炎はその冷たい色相とは裏腹に、赤い炎以上の高音で燃焼するのであった…。
     
     

    感想

     
    理由はどうであれ犯罪に手を染める主人公の秀一。
     
    【曽根という1人の男の存在さえなければ…】と物語が進めば進むほどに思ってしまいます。
     
    青の炎のキャッチフレーズには、
    『こんなにも切ない殺人者が、かつていただろうか。17才の少年が望んだもの。それは、平凡な家庭とありふれた愛。ただ、それだけだった。』や
    『17歳の完全犯罪』とあります。
     
    秀一が望んでいたのはありふれた平凡な日常です。
     
    その日常を取り戻す為、家族を守る為に決意した完全犯罪。
     
    物語後半における秀一の心理描写は読んでいて、切なく胸を締め付けられる様な感覚に襲われます。
     
    秀一の完全犯罪はどの様な結末を迎えるのか?
     
    是非小説で楽しんでください(=゚ω゚)ノ
     
    心を締め付けられるミステリー小説が読みたい方にお勧めの1冊です!
     

     

    まとめ

    儚くも切ない17歳の完全犯罪
      
    最後まで読んで頂きありがとうございました
    (`・ω・´)!
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